Geronimo 管理コンソールは Web ベースのインターフェースで、Geronimo サーバーを多数の局面にわたって管理するための、利便性の高い、ユーザー・フレンドリーな手法を提供してくれます。 Apache Geronimo サーバーが開始されたら (参照: 1.9. ツールとコマンド) 、以下の URL から管理コンソールに接続します。
http://localhost:8080/console
管理コンソールのログイン・ページは、下図で示されます。
ユーザー名 system、 パスワード manager でログインすると、 welcome ページにリダイレクトされます。コンソールは2つの主な領域で構成されます。左側のナビゲーション・パネルと右側のメイン・コンテンツ・エリアです。
左側のナビゲーション・パネルで、個々のタスクへ遷移ができます。 常に表示されていてタスクからタスクへの遷移が容易に行えます。右側のメイン・コンテンツ・エリアでは実際の作業を行いますが、左側のナビゲーション・パネルで選択したタスクに連動します。下図の例を参照ください。ビュー内には1つ以上のポートレットが表示され、通常はヘッダーにヘルプへのリンクが掲載されます。
コンソール・ナビゲーション(左側のパネル)
前章で簡単に述べましたが、ナビゲーション・パネルによって Geronimo リソース管理のさまざまなタスクへ接続できます。このナビゲーション・パネルは下記のグループで構成されます。
#Welcome
#Server
#Services
#Applications
#Security
#Embedded DB
#Debug Views
Welcome
ログイン後の welcome ページです。Geronimo 管理コンソールの概要が記載され、さらに以下のよく使われるタスクへのショートカットが提供されます。
Common Console Actions
- Database Pools
- Security Realms
- JMS Resources
- Deploy Applications
- Web Server Ports
- Memory & Uptime
このページでは下記リンクも提供されます。
Geronimo Online
- The Geronimo Home Page
- Problem Tracking Database
- Users Mailing List
- Developers Mailing List
- Geronimo IRC chat
Geronimo Documentation
Server
Server グループ下には下記の通り、サーバーごとの構成・管理上の統計情報やリンクが提供されます。
#Information
#JVM
#Server Logs
#Shutdown
#Web Server
#JMS Server
#Thread Pools
#Apache HTTP
Information
このポートレットではサーバーの起動時間や JVM によって使用されるリソース状況が表示されます。
JVM
このポートレットではサーバー・プロセスが使用可能なシステム設定値が表示されます。
Server Logs
ここでは4つのポートレットが表示されます。 Log Manager, Server Log Viewer, Derby Log Viewer そして Web Access Log Viewer です。
- Log Manager
このポートレットではログ構成ファイルの選択、ログ・レベルやリフレッシュ間隔の変更が可能です。デフォルトの "Config file" が標準の log4j ファイルで、Geronimo サーバーの出力結果をどこに保存するかを定義しています。構成ファイルはまた、ログ・レベル、最大ログ・ファイル・サイズ、そしてログに関するその他属性を定義します。
- Server Log Viewer
このポートレットでは Geronimo サーバー・ログを表示し、Geronimo コンソールやデプロイされたアプリケーションについての問題をデバッグする上での手助けとなります。
- Derby Log Viewer
このポートレットでは Geronimo の内蔵データベースである、Derby のログ・ファイルを表示します。
- Web Access Log Viewer
このポートレットは Web コンテナ・ログ・ファイルを表示・抽出します。 HTTP 接続状況や JSP/サーブレット・アプリケーションからのメッセージを表示します。デフォルトでは、現在の日付のログ・ファイルのコンテンツを表示します。必要なデータのみに絞るためのフィルタリングの基準を適用することもできます。
Shutdown
このポートレットではサーバーのウォーム・リブートおよびシャットダウンを実行します。ウォーム・リブートではすべてのアプリケーションとサービスをシャットダウンし同一プロセス内で Geronimo カーネルを再起動します。管理コンソールは非接続状態になりますので、サーバーが再起動したら再接続してください。
shutdown ボタンを押下することで、サーバーをシャットダウンし、JVM を終了します。 Geronimo コンソールを使用し続ける場合は、 Geronimo を再起動します。
Web Server
ここでは2つのポートレットが提供されます。 Web Server Manager と Network Listeners です。
- Web Server Manager
このポートレットが enabled 状態である場合、サーバーのパフォーマンスに関する統計情報を収集します。測定の対象となる値は以下の通りです。- Requests
- Connections
- Errors
- Active Requests
- Request Duration
- Connections Open
- Connection Requests
- Connection Duration
最後の5つの値については、 Count, Average および Maximum も同時に表示されます。
- Network Listeners
このポートレットではすべてのコネクター・リスナ (HTTP, HTTPS, AJP) および Jetty / Tomcat 双方の Web コンテナのステータスが表示されます。 このポートレットから新規のリスナの追加 や既存コネクターのステータス (stop, start, delete) の変更が可能になります。
JMS Server
ここでは2つのポートレットが提供されます。 JMS Server Manager と JMS Network Listeners です。
- JMS Server Manager
このポートレットでは使用可能な JMS ブローカーおよびそのステータスを表示します。また、JMS ブローカーに対して start, stop, edit, add および delete といった操作ができます。
- JMS Network Listeners
このポートレットでは現在使用可能な JMS ブローカーに対して構成されたすべてのネットワーク・コネクターを表示します。また、JMS ネットワーク・コネクターに対して start, stop, edit, add および delete といった操作ができます。
Thread Pools
このポートレットではサーバー上で定義されたすべてのスレッド・プールをリストします。プール・サイズを表示し、リストされたスレッド・プールを個々にモニターすることができます。これらスレッドのモニタリングによって、最大プールや記録された最低値・最高値、使用中のスレッドといった統計情報を収集できます。
Apache HTTP
このポートレットは、 リモートの Apache 2 HTTP サーバーを使用するための Apache Geronimo の構成プロセスをウィザード形式でガイドしてくれます。リモート HTTP サーバーを構成するにはリモート・サーバーに mod_jk Apache モジュールを導入する必要があります。一連の質問に従っていけば、ウィザードが構成プロセスを案内します。
Services
このグループ分類では以下のサービス構成についてのリンクを紹介します。
#Common Libs
#Database Pools
#JMS Resources
Common Libs
このポートレットではサーバーのリポジトリーに導入された artifact を表示します。リポジトリーのレイアウトは Apache Maven で使用されているものと同じで、ファイルのコピーが簡単にできるようになっています。このポートレットから新規の artifact も導入できます。
Database Pools
このポートレットでは使用可能なデータベース・プールとそのステータスをすべて表示します。このポートレットでは、サーバー・ワイドなデータベース・プールのみ編集可能で、シングル・アプリケーションの一部としてデプロイされたデータベース・プールについては編集できませんので、その場合は、アプリケーション内のデプロイメント・プランを更新する必要があります。
このポートレットからは使用可能な、システム・ワイドなデータベース・プールを編集可能です。 ご自身のアプリケーションからプールをどう使用するかという例に関する usage リンクもあります。
このポートレットには新規プールのデータベース・プール作成ウィザードが含まれていて、また、 JBoss 4 and WebLogic 8.1 からデータベース・プールのインポートができます。
JMS Resources
このポートレットでは Geronimo サーバーで使用可能な JMS リソース (queues および factories) をすべてリストします。このポートレットでは新規の JMS リソース・グループを作成でき、2つのウィザードにより、 ActiveMQ および JMS provider がそれぞれ作成できます。後者については、固有のリソース・アダプター RAR が特定のプロバイダーに接続するために必要です。
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Applications
このグループ分類では、アプリケーションの導入・管理についてのリンクを紹介します。
#Deploy New
#Application EARs
#Web App WARs
#EJB JARs
J2EE Connectors
#App Clients
#System Modules
#Plugins
Deploy New
このポートレットでは Apache Geronimo サーバーへ新規のアプリケーションをデプロイすることができます。 Web アプリケーションにはデプロイメント・プランが必要ですが、war ファイルとしてパッケージされているか、通常 geronimo-web.xml と呼ばれる別ファイルとして保存されています。
Application EARs
このポートレットでは導入済のアプリケーション EAR およびそのステータスを表示します。使用可能なアプリケーション EAR の停止、始動、アンインストールといったことが可能です。
Web App WARs
このポートレットでは導入済の Web アプリケーションおよびそのステータスを表示します。使用可能な Web アプリケーションの停止、始動、アンインストールといったことが可能です。
EJB JARs
このポートレットでは導入済の EJB JAR およびそのステータスを表示します。使用可能な EJB JAR の停止、始動、アンインストールといったことが可能です。
J2EE Connectors
このポートレットでは導入済の J2EE コネクタ およびそのステータスを表示します。使用可能な J2EE コネクタの停止、始動、アンインストールといったことが可能です。
App Clients
このポートレットでは導入済のアプリケーション・クライアントおよびそのステータスを表示します。使用可能なアプリケーション・クライアントの停止、始動、アンインストールといったことが可能です。
System Modules
このポートレットでは導入済のシステム・モジュールおよびそのステータスを表示します。使用可能なシステム・モジュールの停止、始動、アンインストールといったことが可能です。
Plugins
このポートレットでは Geronimo プラグインの導入および作成が可能です。 リモート・プラグイン・リポジトリーの選択や使用可能なプラグインの検索、導入、もしくは Geronimo にすでに導入しているモジュールに関するプラグインのエクスポートといったことが可能です。
Security
#Console Realm
#Security Realm
#Keystores
#Certificate Authority
Console Realm
このオプションでは2つのポートレットが提供されます。 Console Realm Users および Console Realm Groups です。
- Console Realm Users
このポートレットでは Console Realm Users 情報を表示し、ユーザー情報の追加・削除、およびパスワード変更が可能です。
- Console Realm Groups
このポートレットでは Console Realm Groups 情報を表示し、グループ情報の追加・変更・削除が可能です。
Security Realm
このポートレットでは使用可能なすべてのセキュリティ・レルムおよびそのステータスを表示します。サーバー・ワイドなセキュリティ・レルムだけがこのポートレットで表示可能で、 シングル・アプリケーションの一部としてデプロイされたセキュリティ・レルムについては(そのままでは)表示できませんので、その場合はアプリケーションのデプロイメント・プランを変更してください。
このポートレットでは新規レルム作成用のセキュリティ・レルム作成ウィザードも含まれています。
Keystores
このポートレットでは SSL コネクターとあわせて使用するための keystores 構成プロセスをガイドします。 keystores の追加・編集、および Trust Certificates の追加、プライベート・キーの作成が可能です。
Certificate Authority
このポートレットでは Geronimo の Certification Authority (CA) を作成し、 Certificate Signing Requests (CSRs) への応答として証明書を発行します。
Embedded DB
このグループには以下のリンクがあります。
DB Info
このポートレットでは下記のような内蔵データベースに関する情報が表示されます。
- データベース製品名およびバージョン
- ドライバーおよびバージョン
- コネクション URL
- サポート機能およびサポート SQL コマンド
DB Manager
このポートレットでは2つのポートレットが提供されます。 DB VIewer および Run SQL です。
- DB Viewer
このポートレットでは使用可能なデータベースおよびテーブル、およびテーブルのコンテンツが表示されます。特定のデータベーステーブルを参照する場合は、データベース・リンクをクリックします。そうするとデータベース内の全テーブル情報が参照できます。テーブルのコンテンツを参照するには、 View Contents リンクをクリックします。 DB Viewer ポートレットの底部に View Databases もしくは View Tables リンクがあり直前の画面に戻れます。
- Run SQL
このポートレットでは SQL コマンドを実行しテーブル内のデータを収集し、また新規データベースを作成・削除することができます。 SQL Command(s) テキスト・ボックスに SQL コマンドを入力し、対象となるデータベースを選択し、 Run SQL をクリックしコマンドを実行します。
Debug Views
このグループには以下のリンクがあります。
#JMX Viewer
#LDAP Viewer
#ClassLoader Viewer
#JNDI Viewer
#Dependency Viewer
JMX Viewer
このポートレットでは tree 構造に似た形式でいろいろな種類の MBeans をブラウズすることができます。各々の MBeans はツリー・ノードとして、オブジェクト名とあわせて表示されます。 すべての MBeans はドメインによってグループ化された MBeans のリストとして表示されます。
LDAP Viewer
このポートレットでは LDAP サーバーへの接続を可能にし、そのコンテンツをブラウズできますが、編集まではできません。ただし、 Geronimo に埋め込まれた LDAP へ接続するには事前定義が必要で、サーバーへ接続する前にサービスが実行されていることを確認してください。
ClassLoader Viewer
このビューはサーバーに関連するクラスローダーおよびロードされるクラスのために使用されます。
JNDI Viewer
このビューはさまざまなモジュールの JNDI コンテキストを参照するために使用されます。
Dependency Viewer
このビューは全モジュールおよびその依存関係のために使用されます。